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  • 執筆者の写真ベンタブラック

月刊VB「調声にあらわれる解釈」

こんにちは、ベンタブラックです。

最近は台風が近づいていて、天気も不安定で。でも日中の暑さ……というよりは直射日光の痛さというのは健在ですね。なかなか厳しいですねぇ……


今回は第二回ということで、動画紹介と共に、主に調声についてお話していけたらと思っています。


というわけで作品はこちら。




いよわさんの楽曲、熱異常です。


高速で展開される言葉の濁流に魅せられた方も多いのではないでしょうか。

かくいう私もその一人でして。機械的な声に非常に合う曲だと思いピックアップしました。




原曲はこちらです。まだ聴いていない方は是非聴いてください。

事象を俯瞰しているようなこの曲は、足立レイさんの機械音声にぴったりとマッチしていますよ。


アルジュナオルタに歌ってもらった方の解説に移ります。


まずイントロ。「死んだ変数で繰り返す」から「哀れな独り言記している」に進むにつれて、だんだん人間性を得ていくような表現をしました。

感情や吐息が入ってくるさまは、カルデアに来てから再臨を繰り返し、色彩を得ていったような変化を描いています。


そこからはなるべく一音一音が潰れてしまわない様に、何度も通しで聴いて、あまりよく聞こえない箇所は都度修正して、また通しで聴いて……と進めていきました。普段であれば、自分で歌いながら確認して作業をするのですが、さすがにこれは歌えませんでした……活舌がよくないので……

主にカ・タ行には気を遣いました。この二つだけはオーバーラップを-50以下にすると、早口の歌詞でもはっきり歌ってくれるはずですよ。


熱異常と言ったら、早口だけでなくたっかい音もありますね。

なるべく耳にキンキンこないよう、音素やフラグを選びました。叫ぶよりは悲しそうな、さみしそうな声になってるといいな……


途中で声をバグらせた箇所も、UTAU上で鳴らしています。

一番サビの後のコーラスはピッチ線を直角・垂直にすることでケロケロさせています。

後半の「どこに送る~」の地点も同じです。ここはだんだん機械っぽくなるようにしています。まるで異聞帯のアルジュナが神という機構になってしまったように。


「何かが来ている」の最後だけはvocalshifterを用いて、う―↓ってしました。迫りくる何かから目を背けるように、意識をシャットアウトです。

全体を通して世界の神、舞台装置としてのアルジュナオルタを描いているのですが、ここに顕著にあらわれている……といいな。


星や月は、どんなに逃げても空に浮かんで見下ろしてくる。

アルジュナオルタの「黒い星」もまた、逃避してもついてくる。

思考をやめたそのすがた、まさに「舞台装置(かみ)」そのもの。


今回はここまでです。

次回またお会いしましょう。

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